故人のLINEは見られる? トーク履歴の仕組みと遺族にできること

「最後にどんなやりとりをしていたのか、それだけでも見たい」。ご家族を亡くされたあと、故人のLINEを開きたいと思うのは自然なことです。

先に結論をお伝えします。LINEのトークは端末の中(LINEアプリの中)に保存される仕様だと公式に案内されており、あとから取り寄せられる仕組みは示されていません。端末が開けない場合、トーク履歴を見ることは難しくなります。

そのうえで、もうひとつ知っておいていただきたい前提があります。LINEのアカウントは、作成したご本人に限り利用できるものとして案内されており、ご遺族が引き継いだり、代わりに使ったりすることは想定されていません。これは端末の問題ではなく、アカウントを誰が使うかという問題です。ですから、故人の端末が開く状態であっても、故人のアカウントを操作すること(メッセージの送信・削除、設定の変更、引き継ぎ)はお勧めしません。

一方で、画面に表示されているトークが目に入ってしまうこと自体を、「してはいけない」と申し上げるつもりはありません。この記事でお伝えしたいのは、操作を増やさない、消える操作は元に戻せないという、行動の指針です。

この記事では、LINEヤフー株式会社の公式な案内にもとづいて、遺族にできること・できないことを整理します。そのうえで、たとえ故人のトークが見られなくても、あなたの手元に残っているものについてもお伝えします。

LINEのトーク履歴は、端末の中に保存されます

LINEの公式ヘルプでは、トークの内容はLINEアプリに保存される仕様であり、機種変更やアプリの再インストールをすると、事前にバックアップしていない限りトーク履歴は復元できないと案内されています。

公式の案内には、トーク履歴をあとから取り寄せられる仕組みは示されていません。故人が使っていた端末が、トーク履歴の置き場所ということになります。

やってはいけない代わりにやること
故人のアカウントを操作する(ログイン、メッセージの送信・削除、設定の変更、引き継ぎ)。利用規約では、他人のアカウントを使用してサービスを利用する行為が禁止されています
端末はそのままの状態で保管し、操作を増やしません。まず、何が残っているかを確かめるところから始めます
LINEアプリを削除する、入れ直す。バックアップがない限り、トーク履歴は復元できないと案内されています
アプリには触れず、端末をそのままの状態で保管します
アカウントを削除する。友だちやグループ、トーク履歴を含むすべてのデータが削除され、復元も引き継ぎもできません
削除を希望する場合は、公式のお問い合わせフォームから連絡するのが案内されているルートです。確認が終わるまで判断は保留します
先に携帯回線を解約する。電話番号が他の手続きの本人確認に使われている場合があります
順番は故人のスマホ解約の順番で確かめてから進めます
やってはいけないこと(左)と、代わりにやること(右)
スマートフォンの画面の中に左右に振り分けた吹き出しが並び、トークが端末の中に保存されること、あとから取り寄せる仕組みが公式には案内されていないこと、アカウントは本人に限り利用できるもので引き継げないこと、バックアップがなければ復元できないことを説明した図。画面の外には、端末が開けないと中は見られないこと、ご自身の端末に故人とのやりとりが残っている場合があることを注記している
トークは端末の中に保存される仕組みです。一方でアカウントは本人だけのもので、遺族が引き継ぐことはできません

端末の状態によって、見えるものは変わります

  • 端末が開けて、LINEも開ける画面にトークが表示されることがあります。それでも、故人のアカウントを操作すること(送信・削除・設定の変更・引き継ぎ)はお勧めしません。消える操作は元に戻せないため、操作を増やさないでください
  • 端末は開けるが、LINEにパスコードがかかっているLINEアプリ側のパスコードが分からない場合、アプリを開くことはできません。何度も入力を試すのは避けてください
  • 端末そのものが開けないトーク履歴を見ることは難しくなります。端末を操作せず、そのままの状態で保管してください
どの状態であっても、故人のアカウントの操作を増やさない、という点は変わりません

3つ目に当てはまるとき、「LINEに問い合わせれば見せてもらえるのでは」と考えたくなります。しかしすでにお伝えしたとおり、ご遺族であっても故人のアカウントを引き継ぐことはできないと公式に案内されています。アカウント側の窓口に連絡しても、トーク履歴が渡されるわけではありません。

なお、端末が開けない、電源が入らないといった状態では、操作を重ねるほど選択肢が狭くなります。

ここで先にお伝えしておくと、当窓口にご相談いただいても、ロックされた端末を開けたり、本人確認を代行したりできるわけではありません。ご一緒にできるのは、端末を保全したうえで状態を確かめ、ほかに手がかりが残っていないかを整理し、どの正規の窓口に何を問い合わせればよいかを決めるところまでです。そのうえで判断に迷う段階であれば、デジタル遺品を扱う専門業者に状態を伝えて相談する方法もあります。

窓辺でスマートフォンの画面を見ている人
見られないものがある一方で、ご自身の手元に残っているものもあります

元に戻せない操作を、増やさない

故人のアカウントについて、公式に案内されていること

LINEヤフーのセーフティセンターには「故人のアカウントを閉鎖する」という項目があり、次のように案内されています。

  • アカウントは本人だけのものLINEアカウントは作成したご本人に限り利用できるもので、ご遺族であっても引き継ぐことはできないと案内されています
  • 削除を希望するときは問い合わせフォームへ亡くなったご家族のアカウントの削除を希望する場合は、お問い合わせフォームから連絡するよう案内されています
  • 手続きをしない選択もある特に手続きをしない場合、アカウントがそのまま残る場合もあると説明されています
  • 削除は元に戻せないアカウントを削除すると、購入履歴や友だち、グループ、トーク履歴を含むすべてのデータが削除され、復元や引き継ぎはできないと明記されています
LINEヤフーの公式な案内にもとづく整理です

利用規約でも、アカウントは本人に一身専属的に帰属し、第三者に譲渡・貸与したり相続させたりすることはできないと定められています。「遺族だから引き継げる」という仕組みは用意されていない、というのが現在の前提です。だからこそ、端末が開く・開かないにかかわらず、故人のアカウントを操作する方向には進まない、という整理になります。

一方で、急いで削除する必要はありません。手続きをしなければ残る場合もあると案内されているとおりで、削除は元に戻せないのですから、確認が終わってから判断しても遅くはありません。削除を希望する段階になったら、ご自身で故人のアカウントを操作するのではなく、公式のお問い合わせフォームから連絡するのが案内されている手順です。

決済や残高が気になる場合は、公式の案内をご確認ください。LINEヤフー株式会社は、日本国内での「LINE Pay」を2025年4月30日までに順次終了すると公表しており、終了後の残高については資金決済法にもとづく払い戻しを予定していると案内していました。現在の受付状況は公式の案内で確かめてください。

FacebookやInstagramなどのSNSには、追悼アカウントへの切り替えや削除の申請といった別の仕組みがあります。詳しくは故人のSNSの追悼・削除手続きをご覧ください。

見られなくても、残っているものがあります

故人の端末が開けず、トークを読めないままになることもあります。それは、つらいことです。ただ、それで思い出そのものが失われたわけではありません。

トークは端末ごとに保存される仕組みです。だからこそ、あなたが故人と交わしたやりとりが、ご自身の端末に残っている場合があります。送ってもらった写真、短いあいさつ、最後の返信。消していなければ、それらは故人の端末を開かなくても手元で確かめられます。ご家族や共通の友人の端末にも、同じように故人の言葉が残っていることがあります。

  1. 1自分の端末でトークルームを開く
  2. 2残したいやりとりを保存する
  3. 3写真や動画は別の場所へコピーする
見られない側からではなく、残っている側から手をつけます

LINEには、トークルームの内容をテキスト形式(.txt)で保存して送る機能があります。公式ヘルプでは、テキスト形式で保存した履歴は復元できないこと、現在のトークルームに表示されている分だけが保存されることが案内されています。読み返すための控えを手元に置いておく、という使い方になります。

写真や動画は、端末に保存したうえで、パソコンや外付けのストレージなど別の場所にもコピーしておくと安心です。あなたのトーク履歴もまた端末の中にあり、機種変更やアプリの入れ直しで失われることがあります。故人の側と同じ仕組みの上に、あなたの思い出も置かれています。

急いで消さない。手元にあるものから残す。この2つを守ると、あとから悔やまずに済むことがあります。デジタル遺品全体の進め方はデジタル遺品整理のやることリストにまとめています。

参考にした公式情報

この記事は、次の公式ページの記載にもとづいて作成しています(最終確認: )。手続きの内容は変更されることがあるため、実際に進める際は各公式ページで最新の案内をご確認ください。

デジタル遺品のお困りごと、
まずは無料でご相談ください

「何をすればいいか分からない」段階でも大丈夫。状況を伺い、対応できる専門業者を無料でご案内します。

無料で相談する

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法務・税務等の専門的な助言ではありません。個別の手続きについては各サービスの公式窓口や専門家にご確認ください。記事の内容は公開・更新時点の情報に基づいています。

無料で相談する